エッシャーの影響

押井守監督の「うる星やつら2 ビューティフル・ドリマー」では多くの部分でエッシャー的な要素に溢れている。

これは同DVDのオーディオコメントで押井守監督自身が語っているがその絵の構図はもとより映画の内容自体もエッシャー的なものを引用している。

判りやすいのは騙し絵的な部分である。ラムが飛んでいるところが内側なのか外側なのか、見方によって変わってくるというシーンだ。

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もっと面白いのはやはり球面に写るキャラクター達の顔である。

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これら球面に描かれる絵はエッシャーが何度も取り上げたものだ。

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エッシャー「反射する求を持つ手」

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エッシャー「3つの求Ⅱ」

こ ういった表面上の効果もそうであるがストーリー自体において何度も繰り返されるエッシャーが描いた世界観を取り込んでいると語っている。これはいわゆるミ ニマルという世界でありエッシャーは好んでこのミニマルな世界を描いている。徐々に変化して行き最後には待ったく別のものへと変貌するのだ。

私はいわゆる騙し絵としてのエッシャーは子供のころから好きであの有名な「滝」などは子供ながらすごく不思議だったのを思えている。しかしその後に本格的にエッシャーの絵を眺めると騙し絵も確かに面白いが圧倒的に緻密に計算されたミニマルな絵に引き込まれていく。

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エッシャー「空気と水Ⅱ」

押井守監督もそいうったミニマルというものが好きなのか多くの作品でも繰り返しそういう手法を取る。これが見えてる部分だけの表現ではなく作品自体の構造にかかわって来るというもののだろう。

この「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」のパンフレットにもまたエッシャーの引用である。

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エッシャー「相対性」

さりげなく引用されるレイアウト

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エッシャー「水たまり」

こ の絵もまた引用されたものかもしれない。オーディオコメンタリーではレイアウト的にもエッシャーの絵を参考にしたと監督は語っている。実際にはもっとエッ シャー的な部分は多々あるのだろう。この作品以外でもそれは顕著に現れていると言える。また次の機会にでも検証してみたいものだ。

引用
TASCHEN「M・C・エッシャー グラフィック」
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
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